環境条件・文化的な背景も含めた敷地の特徴を読み込み、敷地の良さ・特性を最大限に活かすことを常々意識しています(土地探しの段階からお手伝いしていることも多いです)。
用途(戸建住宅・集合住宅・商業施設・教育施設・医療施設・研究施設・事務所など)、構造(木造・鉄骨造・RC造など)、新築・増改築・改修、土地探しなど、どんな規模どのような段階からでもご相談に応じます。
東京をベースにしていますが、全国どこのプロジェクトでもお応えいたします。
まずはメールでお気軽にお問い合わせください。
今は身の回りのどれを取っても「つくる」過程が縁遠くなり、すでに出来上がったものを購入するということがもっぱらとなっていますが、建築の建設に限らず必ずどこかで誰かが知恵を絞り、手間をかけ、結果として色々な方の手元にモノが届いています。
最初に完成品を確認できない建築の、設計から建設工事の過程は、不安になることも多いでしょうが、一緒に創り上げていく過程を最大限に堪能していただきたいと思っています。
様々な設計条件(ライフスタイルやコストや工期など)がありますが、敷地と設計者をどう活かすかの大きな決め手は、建て主・発注者さんとなります。
ご自身の価値観・ライフスタイルを見極める機会として、他人の物差しや固定観念から少し自由に、想定以上想像以上のものを手に入れるべく、遠慮なく意見はしっかり吐き出し、建築家を上手に御しつつ、時には専門家にゆだね、好奇心旺盛に居場所空間づくりにチャレンジしていただければと思います。
ご希望・ご要望を述べるときは、優先順位をはっきりさせることはとても重要ですが、必ずしも要望を矛盾なく整理する必要はありません。まずは現状の暮らし方とこうありたいという暮らし、双方をそのままお知らせください。
衣服で言えば、オーダーメードの服を仕立てるのと同様です。まずはありのままのスリーサイズを採寸させていただき、時にはそれぞれの理想形を目指して適宜軌道修正・矯正も模索しつつ、個々の身体のシルエットやキャラクターを生かし、身体を守りながら、より身体が活動しやすくなる美しい衣服を目指します。
住宅の場合は殊に、1年1年住まい手が歳をとり、それとともに家族構成も変わる可能性も踏まえ、竣工時イコール完成形ではなく、使いこなし様子を見ながら、刻々とつくり続け変わり続けることを許容できる、その間も愛着を持ち続けてもらえる建築を目指しています。ほかの用途とは異なり、時々訪れる場所ではなく日々戻る場所、ベースとなる場所として、そこで生活する人の過去やバックボーンを地層のように受け入れ、肌に馴染むものでありつつ、感覚や思考を深め未来を重ねていくために、新鮮な刺激を供給し続けられるような場を一緒につくりたいと考えています。
具体的な設計にあたっては、特に人と人と、人とモノの距離を調整デザインする仕掛けとして、空間の輪郭がある種の補助線として働きかける作用を意識しています。
同居する人、近隣住人、地域のまちや、光、風、自然環境、歴史・文化、社会、世界情勢に、良い意味で繊細で敏感に反応できるようになり、無理なく世界に繋がっていくきっかけとなる空間を提供する機会を持てればと思っています。
1.顔合わせ相談 (無料)
方針の立て方・土地探しの仕方・スケジュールの立て方・予算の組み方・設計者の選び方・ 施工者の選び方や、要望の整理の仕方などをご案内したり、これまでの設計事例などをご覧いただきます。 考え方、感じ方などの相性をご確認ください。
2.企画設計 トライアルプレゼンテーション (約1か月)
(10万円 ※設計監理契約に進んだ場合は契約額の一部といたします)具体的な検討案をご覧になりたい場合には、ご要望やご予算、規模、スケジュールなどを伺い、敷地の立地条件や法規などの簡易的なチェックを踏まえ、トライアル案をご提示します。規模や条件にもよりますが通常2‐4週間ほどお時間頂きます。
3.契約(通常は設計監理契約)
相談もしくはトライアル案を踏まえ、当方に設計検討をお任せいただくことになりましたら契約を交わしていただきます。
契約料は予算・面積規模・構造種別・想定される必要な申請種別などによって算定します。
(条件によりますが、新築の戸建て住宅の場合、おおよそ工事費の13~15%が設計監理料の目安となります。敷地が遠隔地(東京から100㎞圏外)の場合は別途出張費をご負担いただきます。)
通常は工事監理を含め竣工までを見届ける設計監理等業務委託契約を締結していただきます。
4.基本設計(約3か月)
敷地が決まってからは、2週間に1度ぐらいのペースで、計画の基本的な概要(使い方・面積・間取り・大まかな外観・断面構成・構造・内外装仕上げイメージなど)の方針について模型や図面でお打合せ、意見をキャッチボールしながら、構想を練り案を絞っていきます。
建築主の要望方針が建築の形・仕様に概ね具現化され、同意をいただける状態となると基本設計承認となります。これをFIXし共有することで実施設計での手戻りを最小限とします。
敷地測量、地盤調査その他、実施設計や確認申請に進む前に必要な調査申請も並行して進めます。(測量費、調査費、申請手数料などは、設計料とは別途ご負担いただきます)
5.実施設計(約3か月)
実施設計は、具体的に施工者がつくるための仕様や手間を読み取り見積もりができるようにするための図面及び、確認申請などの申請のベースとなる図面を作成することを言います。意匠図、構造図、設備図などから構成されます。
基本設計案をもとに、2週間に1度ぐらいのペースで、素材や寸法・スペックなど詳細な仕様や個所数について、詳細な図面・模型・カタログ・サンプルなどを提示しながら具体的に詰めていきます。
実施設計図面のほか、見積要項書、確認申請関係書類などを作成します。
建築本体の設計だけでなく、別途カーテン・家具などの調度品や外構植栽の選定などもご用命いただければご提案いたします。
6.申請・見積・契約サポート(約2か月)
実施設計図面をもとに施工者に見積依頼(特命、相見積、入札などご要望に応じます)をし、見積査定、金額調整、施工者選定など、施工者との工事請負契約締結までのサポートをいたします。見積結果によって減額調整設計変更などをこの期間に行うこともあります。
並行して、お客様の代理人として関係諸官庁と協議をし、確認申請など着工までに必要な諸手続きを行います。
打合せのペースは申請や見積もりの進捗に合わせて適宜行います。
7.工事監理(約6か月~)
工事期間は、構造種別、規模によって大きく変動します。
進捗状況に応じて(平均10日に1度ぐらいのペースで)、図面通りに現場で施工されているか現場を確認し、施工者と打合わせを行い、細部を指示・決定していきます。
また規模によって、中間検査など審査機関の検査対応も行います。
審査機関による検査以外に、配筋検査、建て方検査、防水検査など各タイミングで設計事務所として検査を実施します。
お客様にも平均月1回のペースで、現場の進捗確認と最終品番や色決定などの打合せのため、現場にお運びいただきます。
8.竣工引き渡し
施工者社内検査後、審査機関などによる完了検査を受け、検査済証の交付を受けます。
法的な部分だけでなく傷、汚れなどの確認を設計事務所検査として行ったのち、お客様による施主検査を行い、指摘事項への対応が済んだところで、施工者からお客様へ建物のお引渡しとなります。鍵、各種保証書、申請書類などをお引渡しし、同時に設備機器などの取り扱い説明を行います。
工事中に追加変更が発生した場合は、その金額およびスケジュール調整など行います。
お客様にはこの時期に登記や保険手続きなどをしていただきます。
竣工写真の撮影のほか、お許しいただければオープンハウスなどの開催をさせていただきます。
9.アフターケア
引渡し1年後に施工者と三者立会いの下、点検を行い、不備が発生していた場合はその原因を確認し、設計瑕疵、施工瑕疵の判断をしつつ、対策を講じます。2年目以降は、ご連絡いただければメンテナンスや改修提案など随時ご相談に応じます。
©2021 Chika Kijima