Site:
Program:
Site Area:
Building Area:
Floor Area:
Completed:
Architects:
Structural Eng.:
Constructor:
Photo:
Tokyo
a house
119.83㎡
81.83㎡
171.49㎡
Mar. 2002
Chika Kijima
佐藤淳構造設計事務所
株式会社宗田工務店
平賀茂
新建築社
Publication
『新建築住宅特集』2002年10月号
『しまえる狭小住宅』LIVING SPHERES vol.25
『厳選 建築家名鑑』エックスナレッジ
Description
「家のどこにいても家族の気配を感じられるように」というリクエストで土地探しからスタートした夫婦と子供3人のためのRC造の戸建て住宅です。
古くからのゆったりとした区画割で、道よりも一段高い街区の庭や生垣の植栽の連なりが魅力的で敷地決定の決め手ともなったことから、外観はできるだけ既存の緑を連続させ、その狭間にボリュームを挿し込み、ボリュームの隙間にさらに緑がもぐりこむイメージを目指しました。
外からはコンパクトに見えながら内に入ると広々と、そして周囲の緑ともできるだけ近い関係を持てるよう、RC造の床をスキップさせながらXYZ様々な方向に抜けを設け、特に緑に面する側は鉄骨柱(耐火建築にする必要があったため、耐火塗料で被覆しています)でスラブを支え、開口部を大きく確保しました。
南の道路側の明るく開けた雰囲気に対し、北側は一段高い隣地にマンションがそびえ、敷地の奥行き方向でのどん詰まり感が強かったことを踏まえ、プランは奥と手前の2か所に階段を設け、光も風も建物内で回遊でき人も気分によって通り道を選択できるようになっています。
家族の気配は「いつでも」「どこでも」「いくらでも」ではなく、建具の開閉や造作に置くモノのレイアウトあるいは開口に対しての身の置き方によって、住まう人が気配の伝え方を選んで調整できるようにすることを、建物の構え、構造から造作まで一貫して重視しました。
©2021 Chika Kijima